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雨の日も晴れ男でありたい男の偏見バラエティ

【イミテーション・ゲームから見る戦争】

2,3日前に見た映画。映画は結構好きで、しばしば見るのだが、久々に良作に出会った気がしてんたので、感想を残しておきたい。

 

本作はベネディクト・カンバーバッチ主演の映画で時代は第二次大戦のイギリス。

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当時の戦争は武力による戦争だけでなく、知力による戦争の一面もあり、本作は天才数学者が当時世界最難で解読不能と呼ばれたナチスの暗号機「エニグマ」の解読に挑み終戦に導くまでを描いた作品。

 

「暗号がいかにして解読されるか」というプロセスも面白いのだが、自分が興味深かったのは「エニグマを解読した後」にある。

 

エニグマを解読し、ドイツに勝利するかと思いきや、そんな単純ではなかった。例えば、もしドイツの信号を傍受し、その暗号を読み取り、抑止したらどうなるだろうか?

ドイツは解読されたことに気づき、また別の暗号を作り出す。いたちごっこになってしまうのだ。したがって、味方の死ぬべき人達と生きるべき人たちの選別をエニグマの解読にあたった数人や軍の上層部が決めることになるのだ。

 

人の人生を決める権利がもし別の人にあるのであれば、神はいらない。

解読の当事者たちも相当なジレンマを抱えただろうし、まさに生き地獄といえる状況にあったのだと思う。自分の仕事を全うすることが結果として間接的に知るはずのない人の死に関わってしまうのだから。

 

「戦争に勝者はいない」とよく言われるが、その言葉の正当性をこの映画で戦争を異なる側面から切り取ることで、改めて強く胸に刻み込まれた気がした。

 

集団的自衛権

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現在、日本でも集団的自衛権が注目を集めている。どちら側かに言及するつもりはないが、全世界の共通のゴールを全員が認識する必要がある。すなわち「戦争に勝者はいない」ということだ。皆(圧倒的多数)が不幸になる結末だけは避けなければならないし、それが先輩たちの教訓でもある。集団的自衛権が可決されたことによって国民の政治参加という意味では大きな役割を果たしている。決まった事はどうにもならないので、いかに日本あるいは利害関係各国に戦争を起こさせないようみんなで本気になって考え行動するかだと思う。

現在世界的に問題視されているのは北朝鮮イスラム国だが、これらはいずれも思想の違いや洗脳が根底にあるので、分かり合う事はほぼ不可能だと感じる。なかでもイスラム国は頻繁に先進各国に喧嘩を売り、戦って死ぬことが英雄視される側面があるので常識が異なる分厄介だ。

そんな相手にどう立ち向かい、「戦争をしない」というゴールに向けて歩み寄れるかについての答えはまだ出ないが、皆が共有すべき最重要課題の一つであることは間違いないと思う。